話し方で視点を変えることもできるということでしょうか?
以下、ネットニュースより抜粋。
ドナルド・トランプ、フレイバー・フラブ、エルモの共通点は何でしょう?
答えは複数あるかもしれませんが、ここで言いたいのは1つ。
彼らは皆、自分のことを語るときに三人称を使うことで知られています(「彼は」「彼女は」「これは」など)。
いえ、別にそのようなコミュニケーション手段を称賛するつもりはありません。
でも、とある研究で、三人称を使って話すことで、感情を抑えながら状況をじっくり考えられることがわかりました。
三人称で話すと客観的になれる
カナダにあるウォータールー大学の研究チームは、「知恵に関連する認知および情動プロセスが日々の訓練で鍛えられることを世界で初めて証明した」といわれています。
基本的には、三人称を用いることで自分自身から距離を置くことができるため、ものごとの見方が少し変わるというのが研究の結果です。
さらに、一般的な考えに反して、三人称で話すと謙虚な気持ちになり、別の視点で考えてみようという気持ちになることも同研究で示されています。
この点について、同論文の筆頭著者でありウォータールー大学で心理学を研究するIgor Grossmann准教授は、次のように解説しています。
こうした効果を得られるのは、出来事について振り返る際に限られます。つまり、反省するときには、三人称を使うことで自分自身と距離を置くことができるのです。
その原理について、同准教授はこう述べています。
同じことは、信頼できる友人や、場合によっては尊敬する人の立場で考えることでも実現できます(後者については、経験的にその効果を確かめたわけではありませんが)。
出来事を直接的な感覚だけでとらえると、状況を見誤ることが多いもの。三人称で語るのは、「大局的な視点を持つため」というアイデアが根底にあるのです。
ただし、Grossman准教授が言うには、自身のブランディングや保身といった利己的な目的で三人称を用いても効果はありません。
そのような使い方は、むしろ裏目に出る可能性があります。
ですから、年がら年中エルモのように三人称を使う必要はありません。何かをはっきりさせたいときに、三人称にトライしてみるのがいいでしょう。