1冊30分で読めて忘れないとはどういうことでしょうか?
以下、ネットニュースより抜粋。
新型コロナウイルス対策として、多くの企業でテレワーク、そしてWeb会議が導入されました。必然的に会議のかたち、発言の価値も変わってきます。オンラインでは顔が見えない分、「何を話すか」「どう話すか」が重視されるのです。しかし、話す内容を支える知識や経験は、一朝一夕にインプットできるものではありません。
手っ取り早く確実にインプットを増やす方法は「読書」です。そこで、忙しくて大量の本を読みこなすのはムリと諦めている人や、読んだ本の活かし方が分からないという人に、『死ぬほど読めて忘れない高速読書』(アスコム)の著者でマーケティングコンサルタントである上岡正明さんに、読書術を紹介してもらいましょう。
上岡さんが考案したこの読書術を、自身が12年間実践しているそうです。
1冊の本を30分で3回読む
――いわゆる「速読」とは違うのですか。
上岡正明(以下上岡):「高速読書」では、1冊につき3回分の読書を合計30分でこなすのです。1冊の本を30分で読み終えるのですから、一般的な読書に比べれば十分に速いペースで本を読んでいくことができますよ。
「速読」では、目を速く動かすために眼筋を酷使する訓練をしなければならなかったりします。しかし、そんなことをしたら、脳だけでなく、目までおかしくしてしまいます。それに、脳科学の分野では1冊3分の速読では本の内容を記憶できないという研究結果も出ています(※2016年カリフォルニア大学による論文)。
その点、「高速読書」は、特別なレッスンやトレーニングは一切必要ありません。私は、皆さんに決してムリをせず、読書をビジネスに活かしてほしいと思っています。
記憶に残るだけではなく、アウトプットも
――とはいえ、本当に記憶に残るんですか……?
上岡:記憶に残るだけではなく、すらすらアウトプットできますよ。「高速読書」は、脳科学の最新研究をベースに、私が考案した画期的な読書法です。読んだ本の中身をしっかり覚えて、それをビジネスやコミュニケーションの場で活かせたら、周囲の評価もグッと高まるはずです。Web会議は絶好の機会ではないでしょうか。
「高速読書」で最初にやるべきことは、「目的を持つ」ことです。目的を明確にする。これで、脳を味方につけることができます。
まずは明確な「目的」を
――「脳を味方につける」とは、一体どういうことなのですか?
上岡:たとえば、ずっと抱えていた疑問が、ふとした瞬間にピンと来て、一気に「分かった!」となる経験は誰にでもあると思います。答えを求めてアンテナを張り続けていれば、ヒントを見逃さず探し当てることができるということです。
読書も同じです。目標や課題がはっきりしていればいるほど、解決へのとっかかりが目につきやすくなります。「高速読書」とは、人間の脳の仕組みを利用して、読書の効率をアップする方法です。それに、ただ速く読めても、目的がなければ何にもなりませんよね。
――事前に準備するものはありますか?
上岡:必要な道具は2つだけ、ノートとタイマーです。まず、ノートにあなたの目標や課題を書き出してください。テレワークに役立つスキルを習得したい、Web会議で緊張せずに話をしたい、リモート営業の方法を編み出したい……いくつでも構いません。なるべく具体的に書くのがポイントです。目的を明確にすれば、読むべき本も自然と脳が見つけ出してくれます。
常に頭の中でつぶやきながら読む
――ここでも「脳」を利用するんですね。では1冊3回30分の内訳は?
上岡:1回目は15分、2回目は10分、3回目は5分で読んでしまいます。合計30分。ここで生きてくるのが、ノートに書き出しておいた目的です。
何のために読んでいるのかを常に頭に置いておくことで、脳の自然な働きによって、必要な部分は自然と目に留まり、逆に、不必要な部分は読み飛ばせます。「つまり何?」と、常に頭の中でつぶやきながら読み進めていきましょう。
ノートがアウトプットに繋がる仕組みに
――このやり方なら自分自身の目的を優先させた読書ノートができますね。
上岡:「高速読書」のキモは、このノートです。実際に本の内容を脳に定着させて、具体的に行動プランに落とし込み、ビジネスシーンで活用しようと思ったら、やはりどこかでアウトプットの「仕組み」を持つ必要があります。「高速読書」をしながら書き出したノートが、そのままアウトプットの「仕組み」になります。
ノートが出来上がる頃、読み終えた本は、もうすっかり自分の血肉になっているのが実感できるはずです。読んだ本の要点がすらすら出てくるようになったら、Web会議にも自信を持って参加できるでしょう。ぜひ「高速読書」を試してみてください。
上岡正明さん
<TEXT/bizSPA!取材班>
できるかどうかは分かりませんが、試してみたくなりますね。
感謝してます。
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