セルフコンパッション(自分への慈しみ)?

あなたがセルフコンパッションを欠いている可能性を示す4つの兆候と、それを変える方法だそうです。

以下、ネットニュースより抜粋。

深い思いやりや理解を持つ一方で、その優しさを自分に向けるのに苦慮するのは珍しいことではない。他人への優しさや寛大さに比べ、セルフコンパッション(自分への慈しみ)は優先度が低いと考えるかもしれない。友人や家族ほどに自分にはそれらを受ける価値がないとさえ思うかもしれない。だが、他人に惜しみなく与える優しさを自分に与えないことは、研究が示すように極めて重要な方法で自分のウェルビーイングを奪っている。

あなたがセルフコンパッションを欠いている可能性を示す4つの兆候と、それを変える方法についての科学的な知見を紹介しよう。

■1. 自分に対して厳しい

自己批判は自分への思いやりを持てない主な理由の1つだ。例えば、友人や家族が失敗して支えを必要とした場合、あなたは慰めるために優しく忍耐強い口調で話しかけることにおそらく何の抵抗も感じないだろう。自分を責めすぎないように言い、誰にでも失敗することはあると伝えるはずだ。だが、失敗したのがあなた自身だった場合、あなたの心の声ははるかに辛辣で、許しも少ない。

●落ち込みの軽減やポジティブな感情の増大につながる、セルフコンパッション

これは残念なことだが、研究によって裏付けられたパターンでもある。具体的には、専門誌『Mindfulness』に2018年に掲載された研究で、人は自分よりも他人を深く思いやる傾向があることが判明した。だがセルフコンパッション(他人への思いやりではなく)こそが、気分の落ち込みの軽減やポジティブな感情の増大といったウェルビーイングと強く結びついていることも指摘されている。

■2. 自分のニーズより他人のニーズを優先する

セルフコンパッションが苦手な人は、自分の感情や身体の健康を犠牲にしても、常に他の人を優先する習慣がある。例えば、他の人は自分の時間やエネルギーを費やすに「値する」と信じているがゆえに、過労になったり自分の境界線を無視したり、あるいは確実に対処できる以上の負担を引き受けたりするかもしれない。

他人を深く気遣う姿勢は確かに称賛に値するが、自分を顧みないと燃え尽きや憤り、強いストレスを生み、そうした姿勢の維持を困難にするだけだ。

●セルフコンパッションは、持続可能な基盤を築き他の人を助けられる状態を作る

この意味で、セルフコンパッションは利己的ではない。それは自分の苦しみが他人の苦しみと同様に根拠のあるものでケアに値するものと認める行為であり、心身に優しい行為だ。このように自身のウェルビーイングを優先することは他の人を軽んじているわけではなく、むしろ持続可能な基盤を築き、そこから真に他の人を助けられる状態を作り出す。

■3. 他人の過ちは簡単に許せるのに、自分の失敗は引きずる

セルフコンパッションが苦手な人は自分を許そうとしないことが多い。例えば、他人の過ちは軽く流せるのに、自分の失敗は思い返し、どうすれば良かったかばかり考え込んでしまう。この二重基準こそがセルフコンパッションが低い証拠だ。人には許しを差し伸べても、自分にはそれを与えられない。

専門誌『Journal of Happiness Studies』に2020年に掲載された研究が説明するように、これはセルフコンパッションが「共通の人間性」、つまり苦しみは人間の一部だと理解することを受け入れる行為であることに起因する。言い換えると、痛みや喪失、悲嘆、失望、不公平、挫折、不満、そして失敗や過ちさえもが、他の人とのつながりを生む要素であり、恥じるべきものではない。

だが多くの人は自分に対してこのことを忘れがちだ。失敗への過剰な同一化(セルフコンパッションのもう1つの要素)は結果として自分を慰めることを非常に困難にする。

■4. 支援や親切を受け入れることが苦手

セルフコンパッションに欠ける人は、他の人のサポートが極めて上手なことが多い。だが他人からの助けや慰め、称賛は断ったり押し返したりしがちだ。その親切に自分は値しないと感じたり、受け取ることに明らかな不快感を覚え、自分1人で問題を乗り越えようとするかもしれない。

この自己ケアや思いやりを受け入れることへの抵抗は往々にして男らしさや個人主義に関連する根深い信念に起因している。「助けを受け入れるのは弱い証拠だ」「自分で処理できるべきだ」などと考える。

だが、専門誌『Mindfulnes』に2022年に掲載された研究では、他の人からの思いやりを受け入れることが、時間をかけてセルフコンパッションを育む助けになることが示されている。つまり、他の人からの支援を感じると自己ケア能力が高まり、結果として苦痛が減少し、成長につながる。

「自分に厳しい」パターンが生じる理由

■「自分に厳しい」パターンが生じる理由

他の人には思いやりを示せるのに自分には示せない理由を理解すれば、このサイクルを断ち切れる。この力学の背景には複数の心理・社会的要因が作用していることが多い。

・幼少期の刷り込み

自己犠牲やストイックさ、あるいは「タフさ」を重んじる環境で育った場合、自分を大切にすることは利己的あるいは甘えだと信じるようになる。やがてこの考え方は自動的なものになる。他の人を助けることは自然だが、自分を優先すると罪悪感や不快感を覚えるようになる。

・完璧主義

完璧を求める強い衝動は容赦ない自己批判へと簡単に転じうる。というのも、完璧主義の傾向は通常、失敗への恐れや厳しい自己批判と密接に結びついているからだ。この意味で、自らの過ちが過大に感じられる時、他の人に対して示すのと同じ忍耐や理解を自分に向けるのは難しい。

・恥と脆弱性への恐怖

他の人からあるいは自分によるものにかかわらず、ケアを受け入れることはリスクがあるように感じられる。脆弱性は弱さや脆さの表れと誤解されがちで、このため多くの人が支援を受け入れたりセルフコンパッションを実践したりすることを躊躇する。

だが、こうした傾向は変わらないものではないことを覚えておきたい。望まなければ永遠に繰り返す運命にあるわけではない。なぜなら、スキルや筋肉のようにセルフコンパッションは学んで強化できるものだからだ。

セルフコンパッションの実践を始める方法

■セルフコンパッションの実践を始める方法

他の人に対して示すのと同じ優しさを自分に向けるには、これまで習慣にできていない場合は特に、意図的で実践的なステップが必要だ。初心者は継続性を築くため、小さなことから始めるといい。

1. 立ち止まって気づく

自分を批判したり、自身のニーズを急いで通り過ぎたりしていることに気づいたら、立ち止まる。自分の思考や感情に気づき、そうした自分を責めない。単にその事実を認め、その根源を考察するだけで自分に優しくなる余地が生まれる。

2. 友人のように自分に語りかける

同じ状況の親友に自分がどう応えるかを想像する。同じ思いやりと理解に満ちた口調で自分に話しかける。さらに重要なのは、過ちや苦闘が人間であることの重要な一部だと常に自覚することだ。

3. 境界線を設け、ニーズを優先する

必要な時には「ノー」と言う許可を与え、疲れたら休み、自分を充電する活動に時間を割くことを自分に許そう。セルフコンパッションはまず自分のエネルギーを守ることから始まる。

4. 自分への小さな親切行為を実践する

温かいお風呂に入る、好きな料理を作る(あるいは注文する)、あるいは1日をだらだら過ごすことなど、シンプルな行為でいい。小さな行動でさえ、自分のウェルビーイングが大切だというメッセージを発する。

5. 他の人からの支援を受け入れる

人に助けられたりケアを受けたりすることは弱さの証ではない。親切を受け入れることは自分に対する思いやりの能力を高めるため、自己価値感を強化する優れた方法だ。

■セルフコンパッションは、スキル

セルフコンパッションは性格特性ではなくスキルだ。この意味で、それを築くために必要な時間と努力を費やせば、回復力やバランス、真のウェルビーイングのための強固な基盤が築けるはずだ。

Mark Travers

Forbes JAPAN

 

 

自分を大切にしていきたいですね。

感謝してます。

りくりとりっぷホームページ:https://rikuritrip.net/

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